カーリングの見所(本橋麻里選手):スクスクのっぽくん

プロに聞く! 本橋麻理プロフィール

1986年6月10日生まれ。北海道北見市(旧常呂町)出身。 12歳のときにカーリングを始め、15歳のときにジュニア年代の全国大会で優勝。17歳で日本代表入りを果たした。『チーム青森』のメンバーとして、2006年トリノ五輪、2010年バンクーバー五輪に連続出場して、カーリングブームの火付け役に。今年8月、『チーム青森』を脱退し、地元(旧常呂町)に新チーム『ロコ・ソラーレ』を立ち上げた。NTTラーニングシステム株式会社所属。

「表情の大切さ」

のっぽくん
引き続きカーリングの見所について聞かせてください。試合のときは、どんなことを考えていますか?
本橋選手

「「試合は2時間半も続くので、一瞬たりとも油断できません。ちょっとでも気を抜くと、点数を取られてしまいます。そうやってずっと集中していると、マラソンのランナーズハイじゃないですけれど、すべてがわかる状態になるときがあるんですよ。怖い物知らずになって、何をやってもうまくいくんです」

のっぽくん
それはすごい状態ですね。
本橋選手

「相手の一人ひとりの表情まで、全部見えるんです。あの人、今日はちょっと調子が悪いなとか。チームメイトが自分に望んでいることも、聞かないでもわかったり」

本橋麻里選手
のっぽくん
試合中の表情は大事ですか?
本橋選手

「それは大事ですよ。メンタル競技なので、失敗したら『やっちゃった』っていう顔をする人もいれば、何があっても無表情な人もいる。試合中は相手の胸を借りつつ、どこかにつけ込める隙がないかなって、表情を見ながら探しています」

のっぽくん
いつから、そこまで見るようになったんですか?
本橋選手

「世界大会に出てから、人間観察にはまったんですよ。言葉も通じない中で、どうやって学ぶかといったら、ひたすら見ることしかないですからね。目で盗むしかない」

のっぽくん
ストーンを投げるときは、どうやって調整しているんですか?
本橋選手

「ほぼ感覚ですね。ストップウォッチなどでアイスの状況を目安として計るんですけども最後は自分の感覚が頼りです。たとえば、アイスの上を石が滑る音だったりとか」

のっぽくん
音も大事なんですね。
本橋選手

「ひとつの情報だけじゃなくて、3、4種類の情報がないと、要求されたショットができません。試合中は、ひたすら何か情報がないか探しています。でも、ベテランの選手の中には、何も考えてないようで、魔女みたいに狙ったところに投げられる人もいます。本当に奥が深いスポーツだと思いますね」

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