伊藤みきさんプロフィール
伊藤みき 161cm、48kg 高校教師の両親の下、滋賀県蒲生郡に生まれる。 1990年 3歳のときにスキーを始める。 2005年 高校2年生のとき、ワールドカップ入賞。 高校3年生のとき、トリノ五輪出場。20位。 2006年 中京大学に入学。 全日本選手権で2冠を達成。 2010年 バンクーバー五輪出場。12位。 2010年 北野建設入社。
緊張とパフォーマンスの関係
- のっぽくん
- 子供たちのなかには、試合で緊張してしまう子もいます。心を落ち着かせるために何かいい方法はありますか?
- 伊藤さん
私は子供のとき、大会が大好きだったんですよ。練習ではいろんな人には観てもらえないけども、大会では観てもらえるじゃないですか。それと記録に残るのだから、いい滑りをした方が得なんじゃないかなって思って
- のっぽくん
- 大会こそ、目立つチャンスだと。
- 伊藤さん
もちろんすごく緊張もするんですけども、思ったことをすぐ口にする子だったんですね。小さい大会に出るときも、近くにいるコーチとか姉とかに『緊張する~、むっちゃ吐きそう。もう無理無理』とか言いまくっていて
- のっぽくん
- 人に言うことで、緊張が解ける部分があるのかもしれません。
- 伊藤さん
最初はなかなか練習のパフォーマンスを本番で出せなかったんですが、あるときから急に練習ではできなかったことが本番でできるようになった。そのときの練習ノートを見たら、結構、気持ち的には緊張していたんですね。ということは、大会では緊張するからこそ、いいパフォーマンスが出るんじゃないかと。それに気がついてから、緊張している状態が好きになりました
- のっぽくん
- 発想の転換ですね。
- 伊藤さん
練習では、大会のような緊張感がどうしても得られない。大会だってイメージしても、どこかで『大会じゃないやろ』っていうツッコミが心の中で入るから。大会では、こんなにも幸せな1本を滑る場を与えられているんだから、と考えるようにしています。それに本番で思いっきり転んでも、無駄にはならないと思うんです。自分の知らない世界に自分を連れて行くことができて、きっと次のレベルに進むきっかけになると思う。とにかく緊張したとしても、緊張している自分を認めてあげればいいんです
- のっぽくん
- なるほど。
- 伊藤さん
中学生のときにワールドカップの予選となる大会に出場したんですが、当時の練習ノートをあとで見たら、自分よりも力のある選手がピックアップされてた。『自分が普通に滑ったら何番くらいになる、だから何番だったら喜ばない。それより1つでも上だったら喜ぼう』ということもいっしょに書いてありました
- のっぽくん
- 子供とは思えない冷静さですね。
- 伊藤さん
うふふ。どうしても一番になりたかったから(笑)。勝つためには、考えつくことをすべてやりましたね
インタビュー目次
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