オスマン・サンコンプロフィール
1949年生まれ、ギニア出身。ギニア大学およびソルボンヌ大学で学んだ後、ギニア外務省入省。1972年に来日し、駐日ギニア大使館に勤務。その後テレビタレントとしても活躍。タレント活動のかたわら、講演会やボランティア活動など行うほか、ギニア大使館補佐官としても活動している。06年には、サンコン小学校をギニアに設立した。
子どもたちのコミュニティー
- のっぽくん
- 前回、ギニアでは親よりも兄妹から多くのことを学ぶとおっしゃっていましたが、なぜなのでしょうか?
- サンコンさん
「やはり、兄妹が多いということも理由のひとつにあげられますね。私の家は、父親と母親が3人、兄妹が22人いました。いくら母親が3人いたからといっても子どもたちすべての面倒は見切れないですから。そのため、生活や勉強の多くは、身近な存在である年上の兄妹や近所の友達から教えてもらいます。親よりも、いっしょに過ごす時間が長いので、遊びながら、生活をしながら色々教えてもらいましたね。」
「たとえば、ギニアでは洗濯機などもないため、洗濯も自分で川に行って行います。日本では考えられないことなのですが、汚れた衣類と石鹸を持って、家から遠く離れた川へ歩いて行くのです。その際、一緒に行くのは兄妹や近所の友だちでした。ギニアの人にとっての川は、生活の場です。洗濯する人もいれば、お風呂として使用している人もいる。そこで、学ばなくてはいけないのが、生活のルールです。お風呂として川を使っている人のそばで洗濯物をする、なんてダメですよね。でも、自分たちがどの場所でどのような行動をとったらいいのか、初めて行ったときはわからない。そこで教えてくれるのは、一緒に行った年上の兄妹たちなんです。子どもたちばかりで出かけているから必然的にそうなるんですけどね。」
- のっぽくん
- 兄妹の存在は大きかったと思われますか?
- サンコンさん
「もちろんですね。それはきっと、兄弟全員そう思っていると思いますよ。先ほどのルールにしても、年上の兄妹はその上の人たちから教わっていったことなのです。そして、自分も教えられたことは下の兄弟たちに伝えていく・・・。代々、年の近い身近な存在が、ルールを教えて伝えていくわけです。これが、根強く残っているのがギニアですね。日本より、子どもたちのコミュニティーが強いのかもしれません。」
インタビュー目次
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