立川談春プロフィール
1967年6月27日、東京都で生まれる。中学時代は競艇選手を夢見るものの、選手の応募条件を超える身長に達してしまい断念。高校時代に落語をはじめ、17歳で高校を中退、立川談志に入門する。新聞配達をしながらの過酷な前座生活を経て、1988年に二つ目、1997年に真打へ昇進。現在は「最もチケットがとれにくい落語家」と呼ばれている。2008年には扶桑社よりエッセイ「赤めだか」を刊行。同書がベストセラーとなり、08年の講談社エッセイ賞を受賞したことは記憶に新しい。
相手の想いを考えてほしい
- 立川さん
- 「次に別の頂き物をするわけですよ。立派なもの。あの人に差し上げたら喜んでくれるかしら、なんてのもあるわけですよ。でも「中身を確認してっ」と言われたから、今度は包み紙を全部破っちゃう。」
- 立川さん
- 「包み紙を破って、中身確認して、箱の上に直に「○○様よりとらやの羊羹」って書いちゃうんだよ。
「とらやなんて、わざわざ書かなくても包装紙見ればわかるでしょっ!これじゃ誰にも差し上げられなくなっちゃうじゃない。師匠がこんなに食べられるわけないでしょっ!」って(笑)うちは俺とかみさんの二人暮らしなんだから。
だから最初に教えるのは、お前らは愛されてたんだよってこと。
親に愛されてたから、今まで許されてきただけで、これからも同じように許される、愛してもらえると思ったら大間違い。
親以外からこれだけの愛情を注いでもらうには、お前たちも相手を愛さないととてもできないんだよって、そこから教えるんだ。
ケーキをダメにしてもね、あくる日になると、買って持ってくるやつもいるんだよ。「昨日は失礼いたしました」って。
許される幅が狭いと思われるかもしれないけど、お金がない前座の身分では、買って持ってくるという手段はないんだよ。
だって、俺は「ありがとう」ってそのまま貰うわけにはいかない。もっと言うと「馬鹿野郎、このドジッ!」って言って、1500円のケーキに1万円払わなくちゃいけないんだよ、上っていうのは、本当は。
だから買って返そうなんてのはいけない。
そもそも、この国は物質で物事を解決しようとするけど、そうじゃないんだと。
ケーキを下さった方がどういう思いなのか考えなさいと。
かみさんが好きだとか、俺が好きだとか、喜んでほしいという思いから下さるわけで、物の話じゃなくって、その相手の思いにお前の思いが至らなかったこと、愛の証として下さった物に対して、愛情が足りなかったことで怒られているという、そこまで説明しなくちゃいけないんだね。」
インタビュー目次
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