「成長期に伸びる仕組み」を中心に、「成長と栄養」の関係、「成長と睡眠の関係」などなど、
スクスクのっぽくんに寄せられるご質問を紹介します。
「愛情遮断症候群」と「身長」の関係は?
近年、愛情を感じずに育った子供が、ストレスによる「愛情遮断症候群」になってしまい「発育が遅れ身長が伸びない」という事があると聞きます。
- 監修:医師(内科医) 成田亜希子 先生
「愛情」が不足して育つと、子供の心に大きな傷を残すだけでなく、「身体発育」が遅れることが知られています。
お子様が「お母さまを中心とする保護者からの愛情」を十分に感じられずに育ってしまった場合、「ストレス」、「精神不安」から「身長や体重などの、身体的な発達の遅れ」、「成長の阻害」が起こる「愛情遮断症候群(あいじょうしゃだんしょうこうぐん)」に陥る可能性があるのです
「愛情遮断症候群」は、主に「乳幼児から6歳児くらい」のお子様に見られますが、常に強いストレスや不安を感じることによる「睡眠障害」、それに伴う「成長ホルモン」の分泌不足などを引き起こし、「身体の成長の遅れ」に繋がるケースがあります。
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愛情に関するQ&A:子供への愛情と身長の関係
また、近年で特徴的なのは「特に親と離れ離れになる環境ではない」にも関わらず、 「母親の愛情」が欠乏した生活状況の結果、この「愛情遮断症候群」になってしまうお子様も増えてきているようです。
共働き家庭が半数以上を占めるようになった現代社会では、子育ての状況も大きく変わり「愛情をかけたくてもかけられない」という状況も中にはあるかと思います。
もちろん「愛情遮断症候群」と診断された場合は、引き続き、小児科医や保健師へご相談され、治療を行うことが大切ですが「ストレスが多い環境」、また「大きく愛情が不足した環境」で育った場合でも、そこから「ストレスがなるべく少ない環境」、そしてなによりも「しっかりとした愛情」をもって「再び愛情をかけて育ててあげる」ことは、愛情遮断症候群によって生じた様々な症状を改善し、「お子様の成長の遅れを取り戻すこと」に繋がります。
お子様の身長をはじめとする成長の遅れ、また心身的な発達にも影響を与えてしまわない様、愛情は十分に与えてあげてあげることが大切ですが、もし、仮にお母さまが十分な愛情を与える事が難しい場合、お父さま、また親族、まわりの方々にも助けを求め、お子様の未来のために惜しみないサポートをしてあげることが重要です。