妊娠の確認・診断方法は?
いざ、妊娠したかもしれないと思っても、まず何をすればよいか、どうしたらよいか分からない人もいます。初めてのことで、人には聞きづらいという方も多いようです。ここでは、妊娠の確認と診断方法について説明していきます。
妊娠を確認する方法は、大きく2つあります。ひとつは、自分自身で確認する方法。もうひとつは医師に確認してもらう方法です。自分で確認する方法をとった場合も、最終的には医師に妊娠の確定診断をしてもらうことになります。
自分で確認する方法“妊娠検査薬”
妊娠検査薬とは
生理が来ない、基礎体温で高温期が続いている……「妊娠しているのかな?」と感じた場合、まず手元で確かめることのできる手段として“妊娠検査薬”があります。
妊娠するとホルモンの一種であるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)がたくさん作られ尿中に出されるようになります。妊娠検査薬では、尿から排出されるhCGで妊娠の可能性を測定しています。妊娠2カ月頃になると、妊娠検査薬が反応するようになります。
妊娠検査薬は、妊娠を判定するための道具で、薬局などで簡単に購入することができます。封を開けると、中には袋に入ったスティックがあり、そのスティックのキャップを外した先に尿をかけるだけで検査は終わります。あとは指定された時間待ち、妊娠していれば判定する窓に“妊娠ライン”が出ます。妊娠していなければ、何も反応がありません。
妊娠検査薬の注意点
妊娠検査薬は精巧に作られており、ほぼ100%に近い結果が出ると言われています。しかし、注意が必要なのは、妊娠すれば陽性反応が出ますが、妊娠していても陰性ということがあるようです。検査薬を使った時期が早すぎたり、反応に必要な尿中の成分が少なかったりということが考えられます。
妊娠検査薬で陽性が出ても、陰性が出ても、正式な判定ではありません。妊娠の可能性がある場合は、必ず医療機関を受診して、医師に妊娠判定をしてもらいます。
病院・産院での診断
病院・産院選び
妊娠の兆候がある場合は、病院や産院で妊娠の判定をしてもらいます。妊娠の確認は、婦人科と名が付くところは行ってくれます。ただし“婦人科”のみを謳っている場所では、出産はできません。初めから分娩施設のある“産婦人科”または“産科”のある病院を受診すると、医療機関を途中で変えずに済みます。
産科系には、総合病院や大学病院から、個人クリニック、助産院、自宅出産まで様々あります。自宅からの距離、自分の望む出産ができるか、見学や評判を見聞きして、自分に合うところを選んでください。注意すべきは出産にかかる費用です。妊娠や出産は病気ではないため、保険が適用されません。そのため、数十万~百万単位で請求されます。自治体の補助金もありますが、自分の負担額との兼ね合いで病産院選びを行いましょう。
妊娠の診断方法
妊娠判定のために初診で行くと、一般的には以下の内容を検査することになります。
・問診
・内診
・尿検査
・血圧測定
・妊娠反応検査
・血液検査
・身長測定
・体重測定
病産院の妊娠検査では、はじめに問診や身長・体重測定、血液検査や尿検査などが行われます。その後、内診へと続きます。場合によっては超音波検査もします。メインの妊娠検査は、市販の妊娠検査薬と同じように尿検査にて行います。血液検査では、貧血や感染症などの確認をします。
問診の内容は、最終月経の開始日、月経の周期、妊娠・出産経験、流産・中絶経験などが問われます。特に最終月経開始日は忘れてしまうことが多いので、事前に確認しておきましょう。飲酒や喫煙などの生活習慣、アレルギーや持病についても聞かれることがあります。
内診は、医師が膣の中に指を入れて診察します。子宮の位置や大きさ、出血があるかなどを調べ、異常がないのかを確認します。膣内の分泌物を採取し、感染症のおそれがないかも確認されます。
費用
妊娠や出産は病気ではないので、初診の検査も健康保険が適用されません。したがって自費で妊娠判定を受けることになります。5000円前後~数万円まで病産院によって違いますので、事前に確認していきましょう。母体や赤ちゃんに異常がある場合は、保険が適用される場合があります。
診察の必要性
医師の妊娠判定が必要なのには理由があります。それは、正常に妊娠できているかを判断するためです。自分で購入した妊娠検査薬で陽性であれば、妊娠している可能性は高いですが、正常妊娠かどうかまでは分かりません。子宮外妊娠などの異常妊娠の場合も考えられます。異常を早期に確認しなければ、母体の命も危険にさらされる可能性があるのです。
ご自身の安心のためにも、しっかり診察を受けるようにしましょう。
妊娠に関する基礎知識
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