スクスク親子お悩み相談04
このコーナーでは、鈴木先生が心理カウンセラー、スクールカウンセラーの経験から、お母さんや子どもたちの悩みにお答えします。学校でのこと、心配ごとや悩みごとはありませんか?
「夏休みなのに、友だちと遊ばず一人でいることが多いです。」
外遊びの機会をあたえ、楽しい記憶を持たせてあげましょう。
外で活発に遊ぶことは、健康増進や身体的な成長にも必要です。また、友だち遊びは人間関係の形成にとっても貴重な経験となります。ですから、多くの親御さんが自分の子どもに「外遊び」「友だち遊び」を願うのは、ある意味当然のことでしょう。
外遊びが好きになるためには、まず、外遊びが楽しいという経験が必要です。小学校2年生であれば、親御さんが一緒に外遊びをしたり、山や海に連れて行ったりして、「外遊び=楽しい思い出(記憶)」にできると、外遊びが好きな子になるでしょう。
こうした経験によって子どもは、外での遊び方も覚えます。お子さんの中で、ゲーム遊びや本も楽しいけれど、外遊びもそれに負けないくらい楽しいとなれば、外遊びにも積極的になるかもしれません。
また、友だち遊びも同様で、友だちと遊ぶことが「楽しい」「面白い」となることが重要です。時にはケンカも起こりますが、ケンカは子どもが人間関係作りを学ぶ絶好の機会で、「折り合う」「関係を修復する」「相手の気持ちを考える」「自己感情をコントロールする」「自己主張や感情表現をする」ための大事な経験ができるのです。それだけでなく、ケンカは「問題解決」「問題発見」などのトラブル処理能力を身につけるためにも、とても良い経験になるのです。ですからケンカを避けたり、すぐに「どちらが悪いか」と謝らせたりしないで、決着を子ども同士でつけさせる時間を与えてあげることも、時には必要です。ちなみに、子どもがいわゆる”親友”と呼べる関係を築けるようになるのは、実は、多くが高校生位の年齢からなのです。同じ兄弟でも、外で友だちと遊ぶのが得意な子と、苦手な子がいる場合もありますが、苦手な子も他の子より時間はかかっても、やがて友だちができ、親友ができたりもします。
小学校2年生であれば、焦ることはありません。特に男の子はどちらかというと、女の子に比べ、成長はゆっくりです。集団行動が取れるようになるのも、一般的には女の子よりも遅いので、焦らずじっくり付き合ってあげて頂きたいと思います。
心理カウンセラー。東京港区で小学校のスクールカウンセラーを3校歴任。現在は子育ての悩みなどの教育相談、子どものカウンセリング、子育て勉強会・ワークショップなどを実施。高校生と中学生の2児の父親でもある。趣味はキャンプ・ジョギング。
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