スクスク親子お悩み相談17
このコーナーでは、心理カウンセラーの先生が経験から、お母さんや子どもたちの悩みにお答えします。学校でのこと、心配ごとや悩みごとはありませんか?
・子どもが描いた絵への褒め方
・条件づけされてしまう、自己価値感
・プロセスを振り返る質問
「子どもは褒めて育てよ」とよく言われますが、どんな言葉をかけたら良いのか・・・難しいものです。
褒めるのは良いこと、なるべく褒めて育てた方が良い、
と世のママたちは感じていますが、
「実際、どのような言葉をかけたら良いですか?」
といったご相談をいただくことがよくあります。
子どもの褒め方、意識したことありますか?
心理学的におススメの褒め方は大きく2つあります
⑴結果を褒めること
⑵プロセスを褒めること
例えば、お子さんが絵を描いて、ママに見せてくれた、とします。
「わ~、すごい上手だねー」
「色がとっても綺麗だねぇ」
というような声かけをしたら、これは「⑴結果を褒めること」です。
これでも子どもへの承認の言葉としては十分かもしれませんが、ちょっとここで気づいておきたいことがあります。
それは、目に見える「結果」だけを褒めているということ。
この場合、
「上手な絵」
「色がとても綺麗な絵」
が「結果」です。
そうすると、子どもは無意識にその「結果」を出そうと頑張るようになります。
子どもはお母さんに褒めてもらうためにいつも必死に頑張ります。
お母さんの喜ぶ顔が見たいから。
だから、子どもの“頑張る基準”が
「お母さんに喜んでもらうためにはどうすればいいんだろう?」
に設定されていきます。
そうするとより一層、無意識に
「上手な絵を描けば」喜んでもらえる、
「色をたくさん使えば」喜んでもらえる、
と、子ども自身の自己価値に「条件付け」がされるようになっていきます。
言い換えれば、
「上手な絵を描けないと価値がない」
「色をたくさん使わないと価値がない」
といった自己価値感へと、繋がっていく可能性もあるのです。
年齢が上がっていってテストの結果(点数)だけで評価する、というのも同じことです。
条件付けが強くなってしまうと、子どもが自分で自分を苦しめることに繋がります。
そこで大事になるのが、
⑵プロセスを褒めること
です。
「結果」と同じくらいか、それ以上に、「プロセス」に目を向けてみてください。
「お子様が、どんなふうに頑張ったのか」を褒めてみてほしいのです。
具体的には、
「何を描いたの?これはなぁに?」
「どんな風に勉強したの?」
など、まずは、子どもがやってきたプロセスを振り返るような質問をしてあげるのが良いです。
それを聴いた上で、ありのままを受け止め、そのプロセス自体をたくさん褒めてあげてください。
「最後まで描いたんだね!」
「がんばっているねぇ、ママもがんばるね!」
といった声かけなども、おススメです。
そしてもちろん、これを読んでいるママご自身が、日々頑張っている自分を褒めてあげること」を忘れないようにしてくださいね!
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豊かな感受性を持ちながら、様々な境遇の方を助けるために心理カウンセラーになりたいという夢を描き、高校で単身イギリス、オックスフォードに3年間留学。その後帰国し、早稲田大学、大学院まで通算8年間心理学の勉学・研究に従事。心理カウンセラーとして独立。 その後も、心理学に関する国内、海外の書籍や論文を研究。1,000人以上のカウンセリングを実施し、育児に奮闘する方々のカウンセリングも行っている。